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2015/01/13

海外に移住しても日本から課税される時代へ

・出国税ってどんなもの?

 近年、出国して非居住者となることにより一定の財産や所得についてのわが国での免税または軽減を受けるという事例が発生しているほか、数か国にわたり移住地を転々とする「永遠の旅人」に対する課税の問題も指摘されています。これらの問題に関して、諸外国においては、居住性の判定や出国後の課税問題に対応した制度が定められています。

日本においても、2015年度税制改正においては、出国にかかる税(出国税等)が大綱に盛り込まれ、株式等に係る未実現のキャピタルゲインに対する課税を出国時に行う制度が導入されます。なお、アメリカ・ドイツ・フランス・カナダ・イギリスなどでは海外移住による税逃れを防止するために、すでに、「出国税」が導入されています。

 また、アメリカでは国籍離脱者から相続又は贈与により財産を取得した場合の相続税・贈与税に対する出国税もすでに導入され、主要国の中においては、法人に対する出国税を導入している国もあります。

 そのため、近年の日本の国際税務における改正の経緯より、2015年度税制改正に盛り込まれた内容は、出国税の導入の初期段階であり、今後、出国税の範囲は拡大してものと思われます。

関連記事: http://www.nikkei.com/article/DGKDASFS21H1G_R21C14A0MM8000/

平成27年度税制改正大綱: https://www.jimin.jp/news/policy/126806.html

2015/01/12

海外資産5,000万円超の人は税逃れができない?

国外財産調書の提出義務化と富裕者層に対する当局の対応

 平成26年より国外財産調書制度が始まりました。国外財産調書制度とは「その年の12月31日において、その価額の合計額が5千万円を超える国外財産を有する居住者は、翌年3月15日までに当該財産の種類、数量及び価額その他必要な事項を記載した国外財産調書を、税務署長に提出しなければならない」という制度です。

 そして、平成27年1月1日より、いよいよ罰則規定の適用も始まりました。当該罰則は、国外財産調書の「意図的な不提出」を摘発し、海外財産の申告漏れを阻止することに効果を発揮すると考えられています。そもそも、国外財産調書制度における罰則規定は、正直に提出を行った納税者との公平性を保つことを趣旨としています。このような趣旨のもと、税務当局は下記のような取り組みを始めています。株式報酬、不動産投資等、海外での投資活動に対する税逃れを防がなければならならないというコンセプトのようです。なお、Vest等した株式の年末時点の時価が5,000万円を超える場合は、国外財産調書の提出が必要となりますので、注意が必要です(平成25年12月末以降)。

富裕者層に対する当局の現状関連記事

【2014年7月11日 朝日新聞より引用】


『大金持ちの税逃れ、許しません 国税に専門チーム、海外投資を監視』
 富裕層の中でも、より資産や所得がある人たちの投資活動の情報などを専門的に集め、脱税や税逃れを監視する「超富裕層プロジェクトチーム」が東京、大阪、名古屋の各国税局に10日、発足した。
 高度な節税策を利用した富裕層による国際的な税逃れが問題になる中、富裕層の実態を調べて税務調査のノウハウを蓄積し、課税に結びつける狙いがある。
 「超富裕層」について、国税当局は税務調査に支障があるとして調査対象となる基準を明らかにしないが、例えば、国内外に数十億円規模の資産を持ち、積極的な投資活動をしている会社役員や投資家らが対象になるとみられる。
 東京局では、税務調査の方針を決める課税総括課に専従の担当者7人を配置。所得、相続、法人税の経験豊富な調査官のほか、マルサで知られる査察官も加わった。大阪局は「富裕層対応本部」を設けて5人が担当、名古屋局も「対策班」を設置する。いずれも初めての試み。国税庁も支援チームをつくる。
 プロジェクトチームは、富裕層による海外での資産運用が増えている現状を踏まえ、富裕層の中でも上位の人たちの投資活動や外国金融機関への送金状況などを分析し、税逃れがないか情報収集する。低税率の国に移住する人が増え、節税策も高度になっているため、その実態を把握し、効果的な税務調査を検討する。

2015/01/11

株式報酬等調書制度って何?

 平成24年度の税制改正で「外国親会社等が国内の役員等に供与等をした経済的利益に関する調書」が創設されました。これは、外資系企業の社員に対して、本国親会社の株式などが直接付与されたことによる所得の申告漏れが多数把握されたことを背景とします。

 そこで外資系企業の社員が、ストック・オプション権の行使などにより本国親会社の株式を取得(RSUなど直接取得した場合を含む)したときは、日本法人にその株式など一定事項を記載した調書を提出することが義務付けられました。

 税務署は、この調書に基づいて、RSUが付与されたにも関わらず、確定申告されていない方を対象にお尋ねを送付していると思われます。

2015/01/10

海外企業のストックオプションやRSU、ESPPをもらった人は確定申告をした方がお得?

・RSU(譲渡制限付株式)ってなに?

 RSUとは、Restricted Stock Unitの略であり、日本語では「譲渡制限付き自社株式取得権」と呼ばれています。米国企業で導入されていることが多い制度です。取得した自社株式はすぐに売却することができず、通常は、一定期間ごとに4分の1(又は3分の1)ずつ売却する権利を得ていくことが多いプランとなり、この売却する権利を得ることを「Vest」といいます。つまり、会社から付与されるものは、RSUは自社株式(但し、すぐに売れない)、それに対し、自社株式を購入できる権利であるストック・オプションとは、課税の取り扱いも異なってきますので、ご注意が必要です。

・RSUって課税されるの?

 はい、RSUは売却する権利を得た時は「給与所得」として、実際に売却した時は「譲渡所得」として申告する必要があります。

 RSUの課税関係は、通常以下のようになります。
 付与時(Grant)においては、課税は発生しません。
 権利行使可能時(Vest)、つまり制限解除となった時点においては、無償で権利が移転したことになりますので、課税が生じます。通常、権利行使可能株数×株価が給与所得の収入金額となります。なお、日本において課税対象となる金額は、個人の居住形態等により異なります。

・ESPP(従業員持株購入権)とは?

 ESPPとは、従業員が持株会社を通じて自社株を取得する制度です。参加従業員が給与天引きにより持株会に資金の積み立てを行い、持株会が一定期間ごとに株式購入を行います。通常、持株会の事務運営は証券会社が行います。
 従業員持ち株制度に参加すると会社が取得費の一部を補てんすることにより、従業員は購入日の時価より低い価格で株式を購入することができます。

・ESPPって課税されるの?

 会社の補填分は給与所得として課税されます。
 割引額=取得株式数×株価-給与天引き控除額(又は積立額) を給与所得として課税
 ※給与所得を算定する際の為替は株式取得時のTTMを採用

・RSU/ESPPの確定申告の際に準備するリスト

 RSUを申告する場合、どのような書類が必要になるのでしょう。
 下記、資料を集めてみてください。あとは、専門家におまかせ、、、
 煩わしさ、ございません。

1. 給与所得の源泉徴収票
2. RSUプランの権利確定に関する計算書
3. ESPPによる株式購入の明細書
4. 株式の売却があった場合には、収入金額および取得価格に関する資料
5. 所得控除のための資料(医療費領収書、寄付金控除証明書等)
6. 税額控除のための資料(住宅ローン控除等)

・RSU・ESPPの税務調査って?

 外資系企業の従業員に対し、RSUやESPPに関する税務調査が増加しつつあります。この背景には、平成24年以降に義務付けられた株式報酬に係る調書制度の導入があるのではないかと思います。その結果、税務署は、企業からの報告である当該調書をもとに、納税者の申告内容との違いを指摘することが可能となったからです。このような指摘を受けた際は、追加納税に加え、Penaltyが課されることとなります。しかしながら、企業から提出された調書の内容が、個人において課税対象となる金額と必ずしも一致するというわけではないので、税金を納めすぎないためにも、計算の見直しをしてみることが必要です。

おこづかいになるかもしれません!!

2015/01/09

海外からの所得があるかも? 確定申告をする前にやっておきたいリスト

確定申告の時期がやってきました。海外からの所得がある人にとって、少し煩わしい作業の時期です。この忙しい年度末に、、、と思う方が多いでしょう。そこで、海外所得者の方々の手助けなればと、チェックリストを作成してみました。

1. 海外の所得はどんな所得か?
2. 海外所得に関する書類はすべて揃っているか?
3. 海外で申告をする必要があるか?
4. 日本で申告が必要か?
5. 日本で給与所得があるかどうか?
6. 海外に居住していた期間があるかどうか?
7. 海外で払っている税金があるか?
8. 日本の確定申告における適正な計算方法、取り扱いを理解しているか?
9. 日本の確定申告の納税方法は?
10. 相談できる税務専門家は?